ヘンプクリートとプロバイオティクスの関係
桑原ヘンプクリートは、ヨーロッパ各地から厳選された素材を調達し、それぞれの建築プロジェクトに最適なヘンプクリートを提供しています。多くの視察を通じて学んだことは、「ヘンプクリート」と一般に呼ばれていても、品質やブレンドにはそれぞれ大きな違いがあるということです。
当社が特に注目しているのは、プロバイオティクスとサトウキビ糖蜜をブレンドしたヘンプクリート製品です。これは従来のヘンプクリートよりも品質、強度、環境への配慮において優れています。
「プロバイオティクス」とは、ヨーグルトなどに含まれる乳酸菌と同じような、非病原性の共生細菌培養物のこと。具体的には乳酸菌、光合成細菌、酵母などが含まれます。
ヘンプクリートは、持続可能なヘンプ繊維と石灰・水をブレンドして作られますが、硬化プロセスを早めるためにセメントが添加されることもあります。
セメントは建材として便利ではありますが、生産時に環境への負荷をかける要因となります。そのためヘンプクリート本来の環境負荷の低さを損なってしまう可能性があります。
一方、プロバイオティクスを含んだヘンプクリートは、プレバイオティクスがサトウキビ糖蜜を分解する過程でCO2を排出し、石灰とヘンプ繊維の固定プロセスを加速します。このプロセスにより、炭酸石灰が均一に分散し、中央に粉塵が生じることもありません。
固まるスピードが早くなることで工期も短縮され、コストを抑えることができるのもメリットです。
さらにプレバイオティクスはヘンプクリート内部のカビの原因も分解してくれます。このため、乾燥の段階からカビ問題を解決し、石灰の持つ自然な防カビ作用によって追加の化学物質に頼る必要がなくなります。
それぞれの天然素材が相互作用して、健康な住まいを作り上げていく。
まさに革新的な建材といえるでしょう。
桑原ヘンプクリートでは、人に優しくサステナブルな住まい作りをお手伝いしております。